有限会社宮本タイル


タイル・レンガ・ブロック・左官・石工事・建築小工事

張り人知らず

更新日:2013年5月18日

画像:松任谷由実

 東北にも遅い春がやって来ましたね。
そんな春に、素敵なニュースが飛び込んで来ました。 あの、国民的歌姫である松任谷由実さんが紫綬褒章を受賞されたとの事。
長年のユーミンフリークである私にとっては、我が事の様に嬉しい出来事です。

ユーミンには「勲章を貰って落ち着いて欲しく無い~!」という一方の声もあるかもしれませんが、ここは一つ、やっぱり素直に喜びたいですね。

ユーミンと言えば、昨秋デビュー40周年記念ベストアルバムが発売された時に、こんな事をおっしゃっていました・・・。

『夢・・・ずっと見続けること いつの日か私の名前が忘れ去られても、いくつかの曲が“詠み人知らず”として見知らぬあなたに歌い継がれてゆく・・・それこそが私のゴールなのです』

あんなに数々の名曲を生み出して、様々な人の人生に癒しと勇気を与えてくれた氏にもかかわらず、自身の名誉と名声に固執する事無く、デビュー40周年の節目に、こんな素敵なメッセージを届けてくれたユーミンに、感謝の想いと、おめでとうの言葉を贈りたいですね・・・。

そしてそれは、タイル業界の端くれに身を置く私にとっても、はっとする一言でありました・・・。

このタイル業界では「製・販・工一体となって!」・・・なんて言葉をよく耳にする場面があります。そして、タイルは半製品ともよく言われます・・・。
それは、タイルを製造するメーカーさんがいて、それを販売して御現場へ届けるディーラーさんがいて、それを優れた技術を持ったタイル工事店さんが張って初めて製品として、世に出る事ができるからです。

そして、この過程のどれか一つにでも携わった人は・・・
「あっ、あれは自分が設計事務所さんに提案したな~何回も見本提出したな~」とか
「あっ、あれは自分が御現場に届けたな~搬入に汗かいたな~」とか
「あっ、あれは自分が張ったのだったな~割付に苦労したな~」とか・・・

それぞれの感慨を持って、竣工後もその想いを持ち続けて行けるのであり、それはタイルを生業とした者達の喜びであり、誇りでもあると思うのです。

そして、更に素晴らしい事は・・・タイルは末永く景観に融合して後世に残る建築素材であるという事・・・。

だから、あと何十年もして、その御現場に携わった人達の名前は忘れ去られても、いくつかのタイルが“張り人知らず”として見知らぬ人達の目に、景観の一部として溶け込み、語り継がれてゆく・・・

それこそがタイル業界に携わる人間にとってのゴールであると・・・。

【 多香彩 釉(たかさい ゆう)】
東北在住の、タイルをこよなく愛し、四季の移ろいの中で、風景に溶け込むタイルの美しさに魅了された謎のタイル人。