有限会社宮本タイル


タイル・レンガ・ブロック・左官・石工事・建築小工事

落葉とタイルと・・・。

更新日:2012年12月14日

落葉とタイルと

「落葉は吹く風をうらまない・・・。」
秋も深まるこの季節になると、決まってこの言葉を思い出します。

今から何十年か前、関東の某ラジオ局で、なかにし礼先生の「青春の美学」という番組がオンエアーされていました。
当時、まだ大人になりきれない私は、この日曜日の深夜に始まる、なかにし礼先生の語りかけを、こよなく愛し、大人のダンディズムに憧れたものです。
丁度、今頃の季節でした。番組中で、この言葉が紹介され、以後、頭から離れません。
 
何でも自分の思い通りに行かないのが、人の世の常です。
仕事であったり、人と人との出会いであったり・・・。
 そんな時、不甲斐無い自分への逃げ言葉は、決まって「自分は運が悪い・・・これも運命か・・・。」になってしまいます。

 「落葉は吹く風をうらまない・・・。」
 今、目の前で起きている現実は、何かしらの意味があるものなのだと・・・
木枯らしの中を舞う落葉の様に、運命を、素直に、前向きに、そして自然体で受け入れられたならば・・・。
 舗道の片隅に忘れ去られた落葉の様に、やがては土に帰り、春の息吹の基になる事を、誰かに感謝して、自然に帰って逝けたならば・・・。
 
 先日、お気に入りの場所「青森文化会館」界隈の散策をして来ました。
紅色のタイルと紅葉のマッチングの美しさは、今年も息を呑む鮮やかさでした。
ホール入り口の車寄せ付近の300角の床タイルはグレーの石面調で、落葉との共存が美しかった。

やはり、落葉に似合うのは石畳の舗道か、こんな色調と面状の厳かなタイルかな・・・そんな事を思って。しばらく立ち止って見入ってしましました。

 タイルは「土」からできた完全な自然素材です。
やがては土に帰る落葉とタイルが良く似合うのも、自然の摂理に適い、説得力があるのも当然で、頷けます。
 紀元前の昔から、タイルが人々に愛され、使われ続けて来た理由の一つは、やはり、自然の摂理に適った、唯一の建築素材であったからではないでしょうか。

 釉の街、青森。
釉は、もう一つ・・・「YOU」の釉。
 この瞬間の次に起こる運命の中でも、この青森という街はYOUの街として、誰もが主人公として過ごして欲しい・・・自信と感謝の気持ちと共に・・・。

【 多香彩 釉(たかさい ゆう)】
東北在住の、タイルをこよなく愛し、四季の移ろいの中で、風景に溶け込むタイルの美しさに魅了された謎のタイル人。